ファインマンさんの肩に乗って晴耕雨読の日々

ファインマンを読んで気付いた事そして日常生活の記録

超伝導

第2量子化 ( part 2 )

$\def\mb#1{\mathbf{#1}}$ こういうふうにして, シュレディンガーの希望して果たせなかった願い, すなわち波動 $\psi(\mb{x})$ を抽象的な座標空間内に閉じ込めないで, 3次元実空間中に迎え入れようという願いが, $\psi(\mb{x})$ の代わりに量子化した $\ha…

第2量子化 ( part 1 )

多数の同種粒子から成る系を扱う場合, その系の状態を表わすのに "色々な一粒子状態を占めている粒子の数 " で表現する「数量表示」を用い, その粒子数の変化は "消滅演算子" や "生成演算子" で表現するやり方がある.また, 多粒子系を三次元空間の中で起こ…

同種粒子から成る体系について

超伝導の議論には多体系の理論が必要であるようだ.そこで, 同種粒子から構成される量子力学的体系について, J.J.Sakurai の第6章から要点を抜粋してまとめておこう. 置換対称性 $ \def\ket#1{|#1\rangle} $ 任意の 2 粒子の一方の粒子1 が $k'$ の指標で特…

S-行列について

Ginzburg-Landau 理論には「S-行列」や「場の量子論に於ける Green 関数」が出現するようである.そこでまずは「S-行列」について, 砂川:「量子力学」から関係する部分を抜粋してまとめておこう. S-行列 2 個の異なる粒子が, 初めは十分に遠くに離れていて…

電磁気学に於けるゲージ変換

前の記事と同じく, 「超伝導入門」の § 1. 2. 4 で「波動関数を振幅と位相に分けて表わすことによる議論」を理解するために, J.J. Sakurai の § 2.6 「電磁気学に於けるゲージ変換」の部分を抜粋してまとめておく. 電磁気学に於けるゲージ変換 時間に依らな…

波動関数の解釈

経路積分がやっと読み終わったので, 次に「超伝導」について学んで行こうと思う.これからは, その際に気になった事や難解と思われた点などについても記事を書いて行こう.「超伝導」についても初学者なので入門書から取り掛かることにし, 裳華房の青木秀夫…