式(5.17)について
約1ヶ月ぶりに書く記事である.今は第 12 章「確率論に於ける諸問題」に取り組んでいるのだが, 学生時代から確率・統計は非常に苦手なので, 例によって式を理解するのに大分苦労している.そのために多くの参考書を見ながら再勉強している訳である.その中で例えば、H. P. スウ:「フーリエ解析」(これは確率論の本ではないですね ) を読んでいた.そのとき, 以前の事がフーリエ変換に関係している事に気付いたので報告しておこう.
第 5 章の式 (5.17) は次である: $ \def\ket#1{|#1\rangle} \def\bra#1{\langle#1|} \def\BK#1#2{\langle #1|#2\rangle} \def\BraKet#1#2#3{\langle#1|#2|#3\rangle} \def\ppdiff#1#2{\frac{\partial #1}{\partial #2}} \def\odiff#1{\frac{d}{d #1}} \def\pdiff#1{\frac{\partial}{\partial #1}} \def\Bppdiff#1#2{\frac{\partial^{2}#1}{\partial #2^{2}}} \def\Bpdiff#1{\frac{\partial^{2}}{\partial #1^{2}}} \def\mb#1{\mathbf{#1}} \def\ds#1{\mbox{${\displaystyle\strut #1}$}} $
この式 (5.17) を証明するのには複素関数論を勉強する必要があると思われる.しかしこの式は, 次の「ヘビサイドの単位関数」または「単位階段関数」:
のフーリエ変換に等価な表現と見做すことが可能であろう:
従って「フーリエ解析」しか知らない方でも式 (5.17) の意味は理解できるなと思いました. ( 工学系の本では, 慣習として虚数単位に $i$ の代わりに $j$ を用いることは皆さんよくご存知のことですね ).