ファインマンさんの肩に乗って晴耕雨読の日々

ファインマンを読んで気付いた事そして日常生活の記録

問題 2-2 の解答例

【問題 2−2】調和振動子の場合$L=(m/2)(\dot{x}^{2}-\omega^{2}x^{2})$である.$T=t_b-t_a$として古典的作用が $$ S_{cl}=\frac{m\omega}{2\sin \omega T}\Bigl[ (x_a^{2}+x_b^{2})\cos\omega T -2 x_a x_b \Bigr] \tag{2.9} $$ であることを示せ.


( 解答 ) このラグランジアンの場合$\partial L/\partial \dot{x}=m\dot{x}$、$\partial L/\partial x = -m\omega^{2} x$であるから,ラグランジュ方程式は次となる: $$ \frac{d}{dt}\left(\frac{\partial L}{\partial \dot{x}}\right)-\frac{\partial L}{\partial x}=m\dot{x}+m\omega^{2}x=0\quad \therefore\quad \ddot{x}+\omega^{2}x=0 \tag{1} $$ この微分方程式の一般解は$x=A\sin \omega t +B \cos \omega t$と書ける.境界条件:$x(0)=x_a$、$x(T)=x_b$を課すと,式中の$A$と$B$は次に求まる: $$ A=\frac{x_b-x_a \cos\omega T}{\sin\omega T},\quad B=x_a \tag{2} $$ これらから一般解$x(t)$とその微分$\dot{x}(t)$とが得られるから,それらを用いてこの場合のラグランジアン$L$は次となる: $$ \begin{align} L(t)&=\frac{m}{2}\bigl(\dot{x}^{2}-\omega^{2}x^{2}\bigr)\notag\\ &=\frac{m\omega^{2}}{2\sin^{2}\omega T}\left\{x_a^{2}\cos 2\omega(t-T)+x_b^{2}\cos 2\omega t -2x_a x_b \cos \omega(2t-T)\right\} \tag{3} \end{align} $$ また,この時の作用$S_{cl}$は$L(t)$を時間$t$で積分すれば良い.よって式(2.9)が得られる: $$ S_{cl}=\int_0^{T} L(t)\,dt=\frac{m\omega}{2\sin \omega T}\Bigl[(x_a^{2}+x_b^{2})\cos \omega T - 2x_a x_b\Bigr] $$


以上の計算を手計算するのは,数学の苦手なうっかり八兵衛さんには大変である.よっていつもの様にMathematicaにやって貰ったので,その結果を示しておこう:

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また、前述した様にこの問題はD.F.Styer氏が解答を示されている.そこでは、よりスマートな仕方で計算が行われているので、ずっと参考になるであろう.