ファインマンさんの肩に乗って晴耕雨読の日々

ファインマンを読んで気付いた事そして日常生活の記録

式(8-78)の説明文について

式(8-78)は次のように書くことで,その下の説明文:「式(8-78)に因子$½$が再び現れている.なぜなら$\alpha$の正負の全ての値について和をとると$Q_{-\alpha}^{*}Q_{-\alpha}=Q_{\alpha}Q_{\alpha}^{*}$であるので,それぞれの項を2度数えることになるからである.」の意味が分かり易くなると思われた: $$ \begin{align} &L=\frac{1}{2}\sum_{\alpha=0}^{N-1}\Bigl(\dot{Q}_{\alpha}^{*}\dot{Q}_{\alpha}-\omega_{\alpha}^{2}Q_{\alpha}^{*}Q_{\alpha}\Bigr),\tag{8-78}\\ \text{or,}\quad L&=\frac{1}{2}\sum_{\alpha=-\frac{1}{2}(N-1)}^{\frac{1}{2}(N-1)}\Bigl(\dot{Q}_{\alpha}^{*}\dot{Q}_{\alpha}-\omega_{\alpha}^{2}Q_{\alpha}^{*}Q_{\alpha}\Bigr) =\sum_{\alpha=0}^{\frac{1}{2}(N-1)}\Bigl(\dot{Q}_{\alpha}^{*}\dot{Q}_{\alpha}-\omega_{\alpha}^{2}Q_{\alpha}^{*}Q_{\alpha}\Bigr) \tag{8-78'} \end{align} $$ 式(8-74)の下に述べられているように「$\alpha$の値は正と負の両方を考えると便利な場合がある.例えば$N$が奇数のときは$\alpha=-\frac{1}{2}(N-1)\sim \frac{1}{2}(N-1)$の範囲を考えると良い」.従って式(8-78)は式(8-78')のように書いても良い.その場合独立な$\alpha$は,$\alpha=0\sim\frac{1}{2}(N-1)$までの$\frac{1}{2}\left(N+1\right)$個であるが,それを正負の両方を考えてしまうと同じ項を2度数えることになるので半分にする必要があるのだ.

このことを理解するには,同じ内容を述べている書物,例えばテル・ハール:「解析力学」の§4.1などが参考になると思われる.

§7-7に於ける「時間のずれ」の議論について

先日公開したのですが再考し,以下のように 修正いたします(結局は,最初にノートにまとめたものに落ち着きました.でもまだすっきりしません.)

[1]. 式(7-119)は原書と校訂版の両者で次となっている: $$ \def\bra#1{\mathinner{\left\langle{#1}\right|}} \def\ket#1{\mathinner{\left|{#1}\right\rangle}} \def\BK#1#2{\mathinner{\left\langle{#1}\middle|#2\right\rangle}} \def\braket#1#2#3{\mathinner{\left\langle{#1}\middle|#2\middle|#3\right\rangle}} \def\mbraket#1{\mathinner{\left[{#1}\right]}} \def\lbraket#1{\mathinner{\left\{ {#1}\right\}}}\\ \begin{equation} \braket{\chi}{1}{\psi}-\braket{\chi}{1}{\psi_\delta}=\braket{\chi}{\frac{\partial S[x_{k+1},t_{k+1}; x_k,t_k]}{\partial t_k}+\frac{\hbar}{2i(t_{k+1}-t_k)}}{\psi}\frac{i\delta}{\hbar} \tag{7-119} \end{equation} $$ しかし,ここでは$\psi$を$\psi_\delta$に変更したした時の遷移要素の変化量を求めているのであるから,この式は次とすべきであろうと思う(結局は同じであるが): $$ \begin{equation} \braket{\chi}{1}{\psi_\delta}-\braket{\chi}{1}{\psi}=-\frac{i\delta}{\hbar}\braket{\chi}{\frac{\partial S[x_{k+1},t_{k+1}; x_k,t_k]}{\partial t_k}+\frac{\hbar}{2i(t_{k+1}-t_k)}}{\psi} \tag{7-119'} \end{equation} $$

[2]. 原書と校訂版の式(7-122)に於ける部分は次となっている:

Using the relation $t_\delta=t-\delta$ for all values of $t\leq t_k$, we have $$ \begin{equation} \psi(t)=\psi(t_\delta)+\delta\frac{\partial \psi}{\partial t}=\psi_\delta+\delta\frac{\partial\psi}{\partial t} \tag{7-122} \end{equation} $$ しかし,シュレディンガー方程式である式(7-124)を得るためにはこれらを次に変更することとする:

「$\psi(t_\delta)$は$\psi(t)$を$-\delta$だけ平行移動したものであるから,それらを$\psi(t_\delta)$と表すならば次の式が得られる: $$ \begin{equation} \psi_\delta=\psi(t_\delta)=\psi(t+\delta)=\psi(t)+\delta\frac{\partial \psi}{\partial t} \tag{7-122'} \end{equation} $$ これは「関数$f(t)$を$t$軸の方向に$-a$だけ平行移動した関数が$f(t+a)$と表されること」または「$\psi_\delta$は$\psi$よりも$\chi$まで遷移するまでの時間が$\delta$だけ長いこと」を用いたことになる.その後で$\delta$により1次近似しているのである.

上記のことはJ.J.Sakuraiの§1.6にある次の議論を「時間軸に用いた場合である」と見做せば分かり易いであろう:

「他の教科書ではよく「平行移動」を説明するために同等ではあるが別の方法が取られる.物理系そのものの無限小平行移動を考える代わりに,用いられる座標系を原点が逆方向に$-d\mathbf{x}^{‘}$だけ移動するように平行移動させるのである.物理的に言えばこの方法で問題にするのは,$-d\mathbf{x}^{’}$だけ移動した座標系に乗った観測者にとって「同じ状態ケット」がどのように見えるかである.この二つの方法を混同しないことが重要である.

次の図を参照されたい:

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[3]. 式(7-124)以降の文章は原書と校訂版の両者で次となっている:

For arbitrarily complicated actions we can find an expression for the hamiltonian ( i.e., a functional corresponding to the energy) by asking for the first-order change in the transition amplitude $\braket{\chi}{1}{\psi}$ when all times previous to $t$ are shifted by $-\delta$ and writing this change as $\braket{\chi}{H(t)}{\psi}\delta$.

しかし上記の文の最後の因子は式(7-119')から $\displaystyle{-\delta\frac{i}{\hbar}\braket{\chi}{H(t)}{\psi}}$ とすべきであると思われる.

以上ですが思い違いがあるかもしれません.疑問に思われた方はコメント頂けると有難いです.

ファインマンさんの制覇なお道半ば!

経路積分」を学ぶために,ファインマンの「量子力学経路積分」に取り組み始めたのはもう4年近く前である.それなのに未だに第11章の途中までしかまとまっていない状況だ(すなわち約9割しかまとまっていないのでブログ名に9を付けたのかも?).「量子力学経路積分」には多くの問題が載っており,それらの問題を解きながらノート的に\LaTeX に書いてPDF化している.今まで書いて来た記事は,それからコメントすべきだと思われたものを選んで載せているのである.記事の元になったノートは,もうずっと前に書いたものだったので,改めて問題の内容を把握するのがしんどい有様である.記事を公開するときは慎重に再検討し、公開に値するものを書かねばなりませんね.前掲の記事のこと反省です〜〜!.

しばらくは日中の農作業は無理であろうから,エアコンの助けを借りてファインマンの制覇に取り組んで行こう.(制覇出来るかはあまり自信がない!).そして今後のファインマン関係のブログ記事は主に「量子力学経路積分」中の問題の「解答」になると思う.実はこの「問題の解答」をまとめた本が出版されている:

米満澄, 高野宏治:「経路積分ゼミナール—— ファインマンを解く」(アグネ技術センター )

また,校訂版の校訂者のホームページには Difficult Points として幾つか解答も載っている:

Quantum Mechanics and Path Integrals

しかし,これから書く予定の記事は「自分がノート的にまとめた自己流の解答」にしょうと思う.従って,中には間違った解答や不完全なものが含まれると思うので,その際には上記のものを参照また指摘して頂けると有難いです.

問題7-10のヒントの式について

再検討した結果、前に載せた記事を再掲いたします。*1

原書及び校訂版のいずれに於いても,問題7-10に於けるヒントの式は次のように書かれている: $$ \begin{equation} \acute{S}_{cl}-S_{cl}=\frac{1}{2}\int dt \int ds\, f(t)f(s)g(t,s)+\int dt\, \bar{x}(t)f(t) \end{equation} $$ しかしながら実際に計算をして見ると,それまでとの整合性を考えるならば式中の因子$g(t,s)$には因子$i/\hbar$を付加させておく方が良いと思われた: $$ \begin{equation} \acute{S}_{cl}-S_{cl}=\frac{1}{2}\int dt \int ds\, f(t)f(s)\underline{\frac{i}{\hbar}g(t,s)}+\int dt\, \bar{x}(t)f(t) \end{equation} $$ 実際に自分が問題7-10に解答した具体的な過程は,出来れば後で書いて見ようと思う.

*1:⭐️を付けて頂いた方にご迷惑をお掛けし申し訳ありません.

今年初めて栽培に挑戦した作物

「ヒマワリ」については前に書いた.今のヒマワリは,下の写真のように花は終わって実が熟して来た状態である.YouTubeの動画などを参考にすると,そろそろ収穫すべきなのだろう.でもタネを収穫してもその後それをどうしたら良いだろうか?.後を考えずにとりあえず栽培してみただけなので,今困っているというのが正直のところだ!:

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今年栽培に挑戦したのは「ヒマワリ」だけではない.「生姜」や「落花生」も植えてみたのである.「生姜」は,藁を敷いてからしばらく様子を見なかったら周りにだいぶ草が生えて来たので,先日除草して一応きれいになった:

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「落花生」と「サツマイモ」は,雑草にすっかり覆われてしまい,見るも無残な状態である.どちらも植え付けや出芽してしばらくの間は丁寧に除草していたのであるが,最近は水稲の管理などの作業に忙しく,また日中は猛暑でほとんど農作業が出来ない日々が続いているので除草が追いつかな〜〜い!.今雑草も成長の真っ盛りで,雨が降る度に草だらけになってしまう.畑はまさに「夏草や〜〜〜!」の状態である.

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